選手権の覇者 星陵とバスケの神様ジョーダンの共通点
日本で唯一の公認スポーツトレーナー資格「日体協AT」の石川です。
毎年1月と言えば、この季節。
全国高校サッカー選手権の決勝ですよね?!
毎年沢山のドラマが生まれるので、見ていてとても刺激になります。
今年の覇者は、石川県の星稜。
日本代表のエース本田選手の出身校としても有名な北陸の雄です!
25回目の出場にして悲願の初優勝でした。
星稜と言えば、昨年は同じ北陸の富山第一に
決勝で劇的な逆転負けをし2位。
その前年は準決勝敗退で3位。
今大会のメンバーの多くが、
あと一歩のところで優勝を逃してきた悔しさを経験しています。
埼スタで初開催となる決勝戦開始のホイッスル。
前半11分に星稜がPKを得て先制。
その後は両者譲らず後半戦へ。
ところが53分、55分とわずか2分の間に立て続けに得点を奪われ逆転。
昨年と似たような展開が星稜を襲います。
(昨年はPKで先制したものの、後半残り42分と
アディショナルタイムで同点に追いつかれ、
その後の延長戦で逆転負け)
けれど、今年の星稜は昨年とは違いました
それを如実に現しているのが、
試合前に監督代行から読み上げられた河崎監督からのメールです。
「1年生の時は3位。2年生の時は2位。
お前らは両方の悔しさを知っているから日本一取れるぞ!」
キャプテンの鈴木選手も
「昨年に似ているなと思ったが、
自分たちがやり返せばいいと燃えてきた。
逆転して歴史を作ろうと思った。」
再逆転ゴールを決めた森山選手も
「自分たちだって、(富山第一のように)諦めなければ、
得点できると信じていた。」
とその時の気持ちを振り返っています。
監督から選手まで、星稜のメンバー全員が、
過去の苦い経験に押し潰されるのではなく、
逆にそれを大きなパワーに変え、勝利をもぎ取ったのです。
このドラマを見て、私はふと
「バスケの神様」マイケル・ジョーダンの話しを思い出しました。
Michael Jeffrey Jordan [2/3]. La consacrazione
by BasketStreaming
「高校時代は(身長が低いという理由で)代表チームの選考から漏れた。
9,000回以上シュートを外し、300試合に敗れ、
決勝シュートを任されて26回も外した。
人生で何度も何度も失敗してきた。
だから私は成功した。」
「(私が他の選手と決定的に違う点は)
基準である。」
「毎日他の誰よりも、自分自身に対する要求を厳しくしてきた。」
ジョーダンは、屈辱的な辛い経験を闘志に変え、
誰よりも強い意志で、誰よりも高い基準を設定し続けた結果、
伝説的なプレイヤーとなりました。
今回の星稜も、過去2大会の悔し涙があったからこそ、
全国のどのチームよりも優勝に飢え、
優勝以外の結果を受け入れたくなかったのではないでしょうか。
こうしたどこよりも高い基準と、
決勝当日まで積み重ねてきた何千何万時間もの練習が、
今回の初優勝という歴史を作る原動力となった
のではないかと思うのです。