中村俊輔選手の専属トレーナーだった小池氏に学ぶ、足首の捻挫からの早期復帰方法
日体協公認AT 愛知のサッカートレーナー 石川です。
今回はあの中村俊輔選手の専属トレーナーとして、イタリアやスコットランドへも帯同された小池 博氏の記事をもとに、加筆しながらご紹介します。
中村俊輔@フリーキック
by k14
サッカーにおける足首の捻挫は、よくあるケガの一つですが、軽く見ていると癖になってしまったり、パフォーマンスが大きく低下してしまう要因ともなるため、注意が必要です。
サッカーにおける足首の捻挫の特徴
・ボール際での接触プレーの時に、受傷することが多い
・接触プレーが無いのに足首の捻挫をよくする選手としない選手が明確に分かれる
・足首の捻挫をよくする選手は、以下のような傾向がある
①過去に不完全なまま復帰してしまい、足首が不安定になっていたり、パフォーマンスが落ちていたりする
②足首の柔軟性が高い
③アキレス腱の柔軟性が低い
・足首の捻挫をよく起こす選手の多くが、フットボーラーズアンクルを発症する
・受傷者の約10%が足首に不安定感を残す
足首の捻挫から早期に復帰するポイント
・ケガをしたら出来る限り早く医師や専門家に重症度などを診断してもらう
①軽症:痛みはあるが、多少走れる。2-3日で復帰可能。
②中等度:痛みや腫れが強く、走れない。2-3週間は復帰にかかる。
③重症:完全なじん帯断裂で、歩くのもままならない。1-2ヶ月は復帰にかかる。
・ケガをした直後からアイシングを行い、どれだけ早く腫れや炎症(内出血、腫脹、熱)を抑えられるかが最大のポイント(もちろん固定も行う)
・炎症がひいたら、できるだけ早期にリハビリを開始する(アキレス腱や足関節周辺の筋肉の緊張を緩めるストレッチや、足底筋や足関節周辺筋の筋力を強化するトレーニング、バランスボールによるトレーニングなど)
・リハビリには、「関節の可動性(関節を動かせる範囲)」「安定性」「協調性(正しい動き方)」という3つの視点が大切
・痛みが治まったとしても、可動域や筋力、そして姿勢や傾きを制御しているセンサーが正常に回復するまでは、完全復帰しない(してしまうと癖になりやすい)
・酸素カプセルやTENS治療などを交えて自然治癒を促進する