足の肉離れや成長期の腰痛を防ぐジャックナイフストレッチとは?
高浜のひえだ接骨院 院長、日体協公認アスレチックトレーナーの石川です。
サッカー選手に多いケガの一つが、太ももの肉離れです。
急激なダッシュをしたり、強烈なキックをしたりする時に使う、もも裏のハムストリングスが負傷しやすいです。
しかも一度ハムストリングスを負傷すると、
復帰までに時間がかかり、再発もしやすい、
という嫌なおまけまでついてきます。
では、どうすればこうした肉離れを予防することができるのでしょうか?
ハムストリングスの肉離れの3大要因
①柔軟性の低下
②疲労などによる筋力の低下
③太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)とのアンバランス
そして、このハムストリングスの柔軟性を
短期間で簡単にアップさせることができるのが、
ジャックナイフストレッチです。
ジャックナイフストレッチとは?
腰椎分離症の第一人者、徳島大学の西良浩一教授が
提唱する新しいストレッチ理論です。
太ももの筋肉が硬いと、
それらと繋がる股関節や骨盤が動きにくくなり、
腰でばかり動いてしまいうため、
腰痛のリスクが高まります。
また、成長期の子どもは先に骨だけが伸びてしまうため、
身体が硬くなり、腰椎分離症を起こしやすくなります。
そこで、下肢の柔軟性を取り戻すために開発されたのが
このジャックナイフストレッチ(JS)です。
実際の研究でも、短期間に柔軟性がアップし、
ケガの発生頻度が有意に減少したことが報告されています。
■研究
・対象:東海社会人サッカーチーム1部に所属する選手20名
・介入内容:6週間、週5回、練習終了後にJSを実施
・結果:
①前屈(指床間距離)
前:平均-4.1cm(0cm以上の6名のTH:平均6.8cm)
→後:平均-10.8cm(TH:平均-7.3cm)
②非接触型の受傷件数
前:平均2件/月
→後:0件/月
ただ、既に腰痛持ちの方や高齢者が
ジャックナイフストレッチを立位でやるのは難しい、
という弱点がありました。
その弱点を克服し、寝た姿勢のまま無理なく
ダイナミックにこのストレッチを行えるのが、
当院でも導入した、
ホグレルの「ネバータイトハム」です。
ハムストリングスは「アクセル筋」と呼ばれるほど、
ダッシュに不可欠な筋肉でもあります。
そのため、こうしたエクササイズにより
ハムストリングスを緩め、また筋力を強化することで、
ケガの予防だけでなく足の速さもアップさせることが期待できます。